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発光デバイスと関連材料のESR研究

有機発光ダイオードのスピン状態の直接観測

ESR測定可能な典型的なAlq3を用いた有機発光ダイオードを作製し、ESRと素子特性の同時測定を行い、素子中のスピン状態をESR法で直接観測してその起源となる分子種の帰属を行い、素子駆動時に生じるスピン状態の変化と素子特性劣化との相関を研究し、素子劣化機構を分子レベルで解明した。

Physica Status Solidi A 215 (2018) 1700731. (Article-selected for cover art)

 

電子輸送材料BCP/金属界面のギャップ状態のスピン研究

有機発光ダイオードや有機薄膜太陽電池に用いられる電子輸送材料BCPと金属との界面で形成されるギャップ状態を研究するため、BCP/metal積層薄膜のESR研究を行い、ギャップ状態に由来するスピン形成を直接観測し、そのダイナミクスやスピン濃度、スピン間相互作用を解明した。

Chem. Phys. Lett. 607 (2014) 29. (Article-selected for cover art)

 

電子輸送・発光材料Alq3の電荷状態研究

有機発光ダイオードに用いられる電子輸送・発光材料Alq3の電荷キャリア状態を研究するため、Mgと共蒸着されたAlq3薄膜のESR研究を行い、Alq3中の電子電荷のESR信号を詳細に解析した。また、透過型電子顕微鏡による薄膜の構造観察も行った。

Synth. Met. 162 (2012) 2451.

 

正孔輸送材料NPBの電荷状態研究

有機発光ダイオードに用いられる正孔輸送材料NPBの電荷キャリア状態を研究するため、ヨウ素ドーピングされたNPB薄膜のESR研究を行い、NPB中の正孔電荷のESR信号を初めて観測した。そして、ドーピングされた電荷キャリアのダイナミクスを明らかにした。

Chem. Lett. 41 (2012) 191.

 

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